絶景の棚田と民族の風情がともに満喫できる龍勝県の龍脊
2012年09月11日中国文化
龍勝の龍脊棚田の絶景と現地の少数民族の風情を満喫したいなら、桂林から朝8時ごろ出発すれば日帰りでも十分間に合えます。もちろんお昼は現地の少数民族の家で少数民族の風味の家庭料理をおすすめします。 桂林から車で2時間ほどで行ける龍脊棚田は市内から80キロ離れています。ここは竜勝県から22キロ離れた竜脊山を始めとした山岳地帯であり、「世界の棚田の冠」と称えられています。海抜ほぼ300~1100メートル高い地帯に分布され、26~35度の角度の坂に傾斜している竜脊の棚田は延べ66キロメートルの広い範囲に広がっています。棚田は雄大なスケールと綺麗な曲線の美に恵まれ、人々の魂を震撼させられるものです。
竜脊の棚田はおよそ650年前の元代から地元の人々が生計を立てるために、約300年間に渡る絶え間ない苦労とノウハウを重ねた賜物です。そこで汗を流して収穫した農作物により、歴代の人々を育てきました。また後世の子孫にも無尽蔵の精神的財産を残してくれました。それは人間がどんな逆境に直面しても初心を忘れず地道に努力をすれば、必ず報いがあるという道理なのです。即ち「天は自ら助くるものを助く」というのを言っています。現在、広西チワン族自治区の指折りの観光地にも成長しました。これは当時、棚田を開拓した祖先たちにはあくまで思い掛けないことでしょう。
竜脊の棚田は大体、平安チワン族の壮寨棚田、大寨ヤオ族棚田及び竜脊チワン族の古壮寨棚田からなっており、それぞれ村の玄関に観光用の入り口が設けられています。この中で最もいち早く開発されたのが平安チワン族の壮寨棚田であり、観光客にとって最も人気の集まるコースとなっています。この平安チワン族の壮寨棚田の全貌を見渡せるようにするため、平安チワン族の村に、およそ900段あまりの階段を整備することになりました。この階段を登っていくと、展望台にあたる1地番の高地と2番の高地に辿り着くことができます。この二つの高地から竜脊のシンボルと言われる「七星伴月」を見ることができます。この展望台で無限に曲線の美と躍動の美に満ち溢れた等高線は棚田を息づかせており、また紛れもなく棚田に不滅の魂を植え付けたかのようにも感じています。
棚田で取れる農作物といえば、まず何と言っても年一回収穫の米であり、粘りがあり、桂林あたりでは一番、美味しい米だと認められています。これらの棚田にとって山の頂上に生えた水源涵養林から導入する灌漑用の水はありがたい存在です。あなたがチワン族の村に入ると、どこからともかく現地出産のお米で作ったチワン族風味の「竹筒ご飯のおいしい香りがします。ぜひ食べてみてください。この外、唐辛子もお茶も竜脊の棚田で取れる名産であり、お土産として持って帰る観光客もいます。
竜脊の棚田は四季折々、その景色が異なります。毎年5月頃になると、田植えのための水を張ると、空の白い雲が映る棚田は無数に流動している白いリボンのように見えます。夏を迎えた棚田は成長中の稲作の緑色に覆われ、恰も緑のカーペットのように飾って見えます。秋の収穫の季節を迎えますと、黄金色に染まった棚田も特別の趣きを見せてくれます。冬は、空から舞い落ちる雪に化粧されますと、まわりの青い山並みの緑色と、コントラストよくできます。皆さんはこれらの景色をよく事前に調べ、把握してからお越しいただければ無駄足にならないです。
竜脊山に分布するこれらの逞しい棚田を引き立てるのは開拓民の故郷と言われる各村に定着したチワン族やヤオ族の独特な建築様式の建物であります。山の上に建てた彼らの住まいを見て私たちには自動車道がなかった時代にどうやってこれらの夥しい建築材料などを運んできたのか想像もつかないものです。誰もが当時の生産能力では考えられない苦労に頭が下がるばかりです。昔から、ほぼ一律にして杉の材木で建てた建物は高床式だけではなく、釘一本も使わずにすべてホゾとホゾ穴で組み合わせた建築様式にも息を飲みます。そして棚田の展望台まで繋がる階段敷きの小道を、元気な足取りで歩いているチワン族とヤオ族の女性たちが民族独特の衣装を身に纏い、なおさら竜脊の魅力を増幅させるに違いありません。とりわけ、世界の長髪の村と言われたヤオ族の黄洛ヤオ寨では、ユニークな長い髪の毛を綺麗に化粧しているヤオ族の女性たちの姿は周りの棚田と呼応しています。長い髪の毛はヤオ族女性たちのアイデンティティであり、これをきれいに化粧することが彼女たちの素朴な美意識の表れだと思います。
竜脊の棚田は地域政府の観光開発に伴い、より一層の完備と改善が期待できると見込まれています。
高い展望台から見下ろした「七星伴月」であり、龍脊棚田のシンボルとされています。
平安村の棚田、古壮寨(チワン)族の棚田及び金坑大寨の棚田へ行くための切符売り場兼待合室でもあります。桂林からここまで80キロほど離れています。
すべて木材で造った待合室の中は大型連休になると観光客で込み合い、ここから団体客がシャトルバスに乗り換えないといけません。小型のマイカーや乗用車なら、それぞれの入り口まで行くことができます。
車で約30分ほどで、カーブの多い道を走行して平安村の棚田の入り口の駐車場に着きました。ここが下より海抜もだいぶ高くなりました。
平安村チワン族の棚田の入り口であり、ここから上の展望台まで900ほどの階段が整備されています。
900余りの階段にどうしても苦手な方は籠屋さんが待機しておりますが、値段がコースにより違い、大体200元から400元だそうです。
棚田現地のチワン族のみなさんは大体、秋が深まるにつれ、このような燻製の肉やソーセージを作り、お客さんへのおもてなしや観光客の料理にも使いますよ。
えー、これは何ですか?実は棚田の珍しい唐辛子ですよ。ほかには、どこもないでしょう?
店先でこのようにチワン族の竹筒ご飯を作っていますね。その煙で上方にぶら下がる肉を燻製していて見事な「一石二鳥」なんですね。
棚田の有名な唐辛子で作った唐辛子味噌であり、観光客がよくお土産に買って帰ります。
お客さんを担ぎながら900余りの階段を登っていく籠屋さんも大変でしょうね。
えー、これは何ですか?不思議な形をしていますね。おそらく一種の山鳥でしょうね。
これがまた、何ですか?当てて御覧なさい。
龍脊山の斜面にへばりついた平安村のたたずまいであり、殆ど木でできたものですが、なんと、釘を一本も使わない建物にびっくりしました。観光開発により、大半は宿泊できる民宿に改築しました。
これがチワン族風に造った民宿の内部の様子であり、ここで竹筒ご飯を初めとしたチワン族風味の家庭料理が注文できます。
この蓋の下に何がありますか?メタンガスの貯蔵缶です。龍勝県人民政府が平安村を棚田観光の模範村を目指し、きれいな環境を作ろうと、すべての民家に、このようなメタんガスを発酵する設備を奨励する形で作ってくれたそうです。そのためでしょうか?平安村はどこでも、きれいであり、家畜小屋の臭さがないわけです。
6月中旬頃から、棚田の田植えが始まり、水がいっぱい張ると、空がきれいに映りますね。地元の農民が真剣に田植えの準備に励んでいますよ。
やっと上の展望台に辿り着きましたね。9月の稲作の緑にみんな感動しました。
棚田を満喫した後、帰りがけに赤ヤオ族の皆さんが居住する「天下第一長髪村」と言われた黄洛瑶寨に寄りました。ここのヤオ族の女性たちが長い髪の毛をきれいに手入れをした後、頭の上に丁寧に巻きつけておきます。この独特なエアスタイルは、彼女たちのアイデンティティのようになりました。これは既にヤオ族の村への観光の見どころとなっています。
村のお婆さんが伝統的な木製の機械でヤオ族風の生地を造っています。
黄洛瑶寨の民族劇場であり、ここでヤオ族のショーを鑑賞することができます。
ヤオ族のショーを担当する村のエキストラたちであり、今、お客さんがいないから、お寛ぎにトランプをやっているようです。ありがたい一休みでしょうね。
私たちが村にやってくると、思わず、素直な笑顔を見せてくれたヤオ族のおばさん達です。
なんとなく名残りが残った赤ヤオ族の黄洛瑶寨に、また行きたいですね。
訪問者(1107)
コメント(0)
作者:( 「ふれあい中国」)