中国茶と茶文化
紀元前2740年頃の古代中国の王、神農の時代から飲まれてきたといわれる中国茶。 漢の時代に書かれた詩に茶を表す文字が見られ、それが最古の文献といわれている。当時は、嗜好品というより、薬としての役割が強かったという。 隋の時代には、茶を火にかけて煮出す方法や、抹茶、煎茶など、様々な茶の楽しみ方が生み出され、同時に茶器の原型と言われるものが多数考案された。 宗の時代に入ると、茶の新しい製法が次々に考案され、茶の種類が爆発的に増えた。闘茶などの娯楽も盛んになり、茶が主要な輸出品となった。 清の時代は茶器が現在使われている茶器とほぼ同じ物になる。 中国茶は数百種類あると言われており、ツバキ科の一種であるカメリア・シネンシスという植物が原料になっている。加工法の違いにより、大きく6種類(青茶・黒茶・緑茶・紅茶・白茶・黄茶)に分けられる。それぞれの香りや味わいは発酵の有無や茶葉の産地によって異なる。6種類の花の他に、花茶(ハーブティーに似たもの)や、果物や蜜をまぜて菓子のように楽しむ茶もある。
緑茶(リュウチャア)
緑茶は最も古くから中国人に愛されているお茶である。中国国内での生産、消費量が一番。不発酵茶なので、日本の緑茶とは味が異なる。緑茶の色は薄く、渋みは少ない。
・西湖龍井(サイコロンジン)
さっぱりとした味の中に甘味とコクがある豊かな味。中国を代表する銘茶で、杭州周辺で古くから作られている。
・黄山毛峰(コウザンモウホウ)
中国有数の茶産地、黄山で摘まれた上質なお茶。茶葉に黄白色の産毛が生えており、栗のような香ばしさとすっきりした味わいが特徴である。
・洞庭碧螺春(ドウテイビロチュン)
中国を代表する緑茶。花の香りが漂う上質な緑茶であり、白い産毛と小さく丸みを帯びた芽が特徴である。
白茶(バイチャア)
弱発酵茶で、茶の芽に白い産毛が生えていることから白茶と呼ばれている。香り、味わい、色ともに上品で、後味がほんのり甘い。
黄茶(ホゥアンチャア)
歴史は白茶より古い。製造工程に手間がかかるので生産量はきわめて少ない希少なお茶。弱後発酵茶で、緑茶に近い味わい。茶葉が美しい。
青茶(チンチャア)
日本人に親しまれている烏龍茶は青茶を代表するお茶である。青茶は半発酵茶であり、発酵過程で茶葉が青みがかって見えることから青茶と呼ばれている。深い香りと濃厚な後味が楽しめる。
紅茶(ホンチャア)
紅茶は明末から清初の頃にヨーロッパに伝わり、それ以来ヨーロッパを初め、全世界で多く飲用されているお茶。様々な味わいや香りを楽しむことができ、紅茶の作法も多種多様。中国では奶茶(ミルクティー)などの紅茶加工飲料が若者の注目を集めている。
黒茶(ヘイチャ)
独特の味わいと香りが特徴。黒茶は緑茶を発酵させ、長期間熟成で製造する後発酵茶である。発酵期間が長いため、他の5種類の茶とは異なる香りと味わいを持つ。
花茶(ファチャア)
茶葉は三種類ある。一つは花弁の香りを茶葉に移したもの、二つ目は花弁そのものを煎じて飲むもの、三つ目は乾燥させた花弁を茶葉に混ぜるものである。主に使われるのは、ジャスミン、バラ、桂花(キンモクセイ)など。
