富士山、震災後初の中国人観光客を迎える

2011年05月27日

    3月11日に発生した東日本大震災とそれによる福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故によって、北は北海道から南は沖縄に至るまで、日本の各観光地は軒並み、深刻なダメージを受けた。しかし、日本のシンボル・富士山にはすでに回復の兆しが見え、訪れる人もなく寂しい状態に陥ることはなかった。

 日本の観光業界は震災後ずっと、日本の安全性を諸外国にアピールすることに力を注いできた。その効果が5月下旬に現れた。25日付の山梨日日新聞によると、山梨県・富士北麓観光地域で、震災後初の中国人観光客を迎えたという。

 中国人観光ツアーは、僧侶を中心とした32人。山梨県国際交流科によると、同ツアーは、震災後観光ビザで日本に入った中国人観光客の第2弾という。一行は23日、上海を出発し東京羽田空港に到着した。東京では新宿や秋葉原を訪れ、25日に山梨県南都留郡鳴沢村に入り、「じらごんの富士の館」に宿泊した。翌26日に富士山5合目を観光する。全行程に随行するツアーガイドによると、集合したとたんに富士山に行くのかどうか聞いてきたツアー客もおり、皆が富士山を楽しみにしていたという。

 一行が到着したことで、山梨県の観光業に明るい光がもたらされた。一行を出迎えた県観光部門担当者は「中国人観光客が再び日本にやってきた。この好機を逃さず、続けてより多くの外国人観光客が、日本に、富士山に戻ってくるよう切に望んでいる」とコメントした。