重慶秀山花灯

2012年06月04日


 重慶市秀山県は昔から「花灯歌舞の里」と称えられました。花灯劇は漢民族の「灯児戯」から発足し、後に秀山トウチャ族とミャオ族の歌舞を採り入れて、人々に好まれる芸術形式に発展しました。
 花灯戯は少人数で披露できます。「単花灯」、「双花灯」、「花灯戯」の3種類に分かれれます。単花灯は女役、道化役の二人で披露します。女役は殆ど男性で扮し、かつらを被り、花模様の前掛けをつけ、短い上着を着用し、右手にシルクで縁をとった扇子、左手にカラー彩色巾を持っています。道化役は、皮の上着を裏表アベコベに着、ベルトを締め、頭に頭巾やフェルト帽子を被り、右手に大きい団扇を持って登場します。双花灯は、2人の女役と2人の道化役、或いは2人の女役と4人の道化役で演じます。花灯戯は、湖南省の花鼓戯とほぼ同じで、物語を完成に語るのが特徴です。
 花灯舞は、200以上の所作があり、方形のテーブルのようなステージで演じます。男役はまず登場し、台詞を語ってから女役を呼んできます。ステージで、回りながら歌い、工夫を凝らした所作を細かくユーモラスに披露します。
 花灯の歌いは短く精錬され、日常生活、愛情婚姻、生産知識、歴史物語、民間説話などから取材されます。
 花灯の音楽曲目は400以上あり、曲式殆ど2~4の楽句からなります。5字と7字の歌詞は多いです。歌いは軽快で活発し、正調、雑調に分けます。雑調は生活に近く、調子や節と共に美しく、花灯の粋と言ってもよいです。加工された「採茶調」などの雑調は全国に流行っています。