昭陵博物館

  昭陵は唐の第二代皇帝李世民の陵墓である。当時の都、長安から80キロ離れた九峻山の頂上にある。九峻山とは9つの険しい峰からなることからその名が付いた。その中一つの峰は日本の富士山に少々似ている。東側から見ると筆置きの形にもみえ、地元の人々から筆架山とも呼ばれている。 昭陵は周囲80キロ、総面積二万ヘクタールであり、その壮大なスケールと167ヶ所もの陪塚があることは昭陵の特徴の一つである。太宗李世民の棺は陵墓の一番北にあって、長安城の北にあった宮殿と同様、高い所から下を臨むことができる。また、昭陵から出土された副葬品は特に数多く、石俑、木製俑、陶俑、色釉俑など数々に及ぶ、そのうちの色釉俑は昭陵で特に文化的特色を持った出土品である。 唐太宗は功績が多く、すばらしい皇帝だったので、彼の陵墓である昭陵は「天下の名陵」と言われている。1961年、中国国務院は昭陵を国家重要文化財に指定し、併せて昭陵博物館を建てて、国内外の観光客を新たな顔で迎えている。