桂林の街路樹―樟木

2016年09月06日桂林の生活

   天高く馬肥ゆ。最近、夕食の後、よく妻と近くの馬坪街まで散歩しました。蒸し暑い夏がもう過ぎました。そよ風に吹かれて、爽やかで、とてもいい気持ちでした。足元に木の種が足に踏まれて、ガリガリと音を立てて、踏み心地が良かったです。夕暮れの中に幽かな香りが漂っていて、それは私が好きな樟木の匂いです。

   楠木が虫除けができるので、中国人は樟木で家具を作る伝統があります。昔、洋服入りの樟木の箱は嫁入り道具として、欠くことのできない物です。また、昔の人が大事な物をよく樟木の箱の底に隠れる習慣もあります。

   楠木は中国の南方に生き、いい香りがするので香樟樹とも言います。ほかの木と変わって、樟木は落葉も発芽も春に同時にするのです。成長が早いので、街路樹として多く植えられています。

   樟木は害虫がほとんどいないし、長生きするし、田舎では昔からよく植えられてきました。現在にも桂林の田舎へ行くなら、村の入口に百年間の樟木の大木がよく見られます。数百年来、夏には夕方になると村の老若男女が一斉に古木の下に集まって、納涼したのです。ただ、近年、樟木の木彫りが売れたので、たくさんの百年間もの古木が商人の利益のために、惨めな運命に遭われて、大変惜しいことでした。


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作者:(陸耀雲 「ふれあい中国」)

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