月見

2016年09月18日その他

   夜十二時が過ぎて、家の屋上で十五夜のバーベキューに参加する親戚の人々が相次いで別れの挨拶をして、帰りました。賑やかだった屋上は静まり返って、私が一人ぼっちになりました。月見草の強い香りがどこかから漂ってきました。月が高く登って、雲の邪魔がなくなると、更に明るくなりました。空を仰いで、明るい月は静か、かつ寂しく見えました。

   子供の時から、明るい夜に時々月を見ながら、何があるかと色々想像しました。お婆さんは暗いのが大木で、明るい所に一人の仙女と一匹の兎がいると教えてくれました。でも大木はなんとか見えましたが、仙女と兎がなかなか出てくれませんでした。仙女と兎の住んでいる月宮に憧れました。

   月と競走したこともありました。偶然に人間が走るなら、月も走り、そして、人間が止まると、月も止まるという不思議なことに気がつきました。意地を張って、一生懸命に走っても、結局は月を後に引き離すことはできませんでした。

   あっという間に50年たちました。優しいお婆さんが私と永久に別れました。私は無邪気な子供から滄桑たる中年者になってしまいました。でも、50年間は月にとってはわずかの瞬間しか過ぎないです。お婆さんが離れたばかりです。もしかしたら、今は月宮にいて、上から優しい目つきでじっと私を見守っているかもしれません。そう思うと、涙をポロポロこぼしました。


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作者:(陸耀雲 「ふれあい中国」)

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