陽関

 敦煌に二か所ある関所のひとつ。中国では北を陰、南を陽と呼ぶため、南側の関が陽関と名づけられました。長年風砂にさらされ、現在では壁の基底の痕跡がわずかに残るのみです。唐代の詩人、王維が西域へと旅立つ友人へ送るために詠んだ、「西のかた陽関を出ずれば、故人無からん」という詩が残されています。