桂林龍脊のチワン族の服飾





 桂林龍勝県にある龍脊周辺に住んでいるチワン族の女性たちは、長い歴史の中で山岳地帯にも適応できる独特の服飾を愛用してきました。チワン族女性の服飾は、まず素朴でゆったりとした印象があり、襟が平らで、前身が真ん中で割れており、半袖なので夏を過ごすのに相応しいだけではなく、山の農作業にも適しています。そして、袖には色鮮やかな模様が刺繍され、黒いズボンにも多彩で美しいレース編みの工夫が施されています。


   このチワン族の爽やか服にぴったり合うのが頭に飾る様々な色彩のスカーフとピアス、銀のネックレスや腕輪です。こういう身なりをしているチワン族の女性は村落や山間部の畦道を歩いている光景が、周りの雰囲気とぴったりで、チワン族の女性たちの持つ素朴な美しさが自ら作り上げた服飾により静かに語られていることが分かります。

   桂林龍勝に住んでいるチワン族女性の服飾は、長年にわたる実生活から生まれたもので、現在定着したその実用性は、一種の合理主義が生み出した産物と言えるでしょう。