泉城

                                    

済南の泉が多いのは、その独特な地形地質構造のためです。済南は山東省の心臓地帯に位置し、中南部低山丘陵と西北沖積平原を挟んで、なだらかな単斜面構造で、標高差が500メートル余りに達し、市街区の地勢もそれに伴って南高北低になっています。済南の泉は数量が多いだけではなく、その形も異なって、滝状や噴水状、湖湾状などを呈して、都市の地下から出て、川や湖になります。泉の豊水期で、泉が密集な地域には「家々泉水、戸々垂楊」、「清泉石上流」など美しい景色が現れます。宋の時代になると、文学者の曽鞏が「斉多甘泉、天下一」と評価しました。元時代の地理学者于欽も「済南の山水甲斉魯、泉甲天下」と賞賛しました。清冽で甘美な泉は済南市の血筋で、この都市に霊秀の気質と旺盛な生命力を与えています。また、済南の都市発展、歴史文化、民俗も泉と密接に関連し、独特な泉水文化を形成しました。済南七十二名泉の一位といわれる趵突泉は、済南の象徴マークとなっています。