庫姆塔格砂漠

   庫姆塔格砂漠は新疆ウイグル自治区?善県の古い町の南に位置して旧市街地にある東環状道路の南につながっています。世界で唯一の「町と隣接する砂漠」であると言われています。面積が延べ1880平方メートルにも達しており、雄大な砂漠景観と江南美しい山水を兼備する観光地です。タクラマガン砂漠の一部である庫姆塔格砂漠は主な成分として砂丘ではなく、砂山であることが認められていて「庫姆塔格」は地元の言葉の「沙山」という意味にもなります。


   庫姆塔格砂漠を構成する原因が天山山脈にある七角井の峠と達坂城の峠から吹き流れた風が途中の大量の砂を運んでくるうえ、結局庫姆塔格砂地区に溜まり、とうとう「沙山のある砂漠」というユニークな現象で形成された砂漠です。現在、庫姆塔格砂漠は既に科学研究、考察、探検、砂地運動、砂による療養、及び砂漠観光を一体化させた観光地に発展しています。


   庫姆塔格砂漠はあらゆる砂漠の地形としてほとんど揃っています。具体的に窪み状砂地、ハチの巣状砂地、平坦砂地、波状砂地、鱗状砂地、砂漠と砂利混合地帯などがあります。砂丘の輪郭がはっきりしています。美しい流線型に富む砂丘に息を飲みます。このような果てしもなく広がる砂漠に立ち、朝陽と夕日を鑑賞できることが人生の無上の楽しみになります。唐代の文献の記載によると庫姆塔格砂漠は古代のシルクロード上における重要な関所として唐代に通沙洲(敦煌)から西洲(トルファン)までつながると伝えています。更に「砂漠が流動的になり、人が良く迷ってしまう。路上に井戸があるが、味が苦くて塩辛い。草があまり生えない。通る人が食糧や水を担ぎ、砂利の所だけを通るが、行き来が困難だ」とも記録されました。このような環境も厳しくて道も遠いとされた庫姆塔格砂漠は唐代に「魑魅魍魎の出る砂漠」と名付けられました。そのため、庫姆塔格砂漠は古代シルクロードにおける最も神秘的かつ辛い通路と思われました。いまだにこの神秘的なベールが覆い隠されているから、アドベンチャー目的のために国内外から訪れる人々がいます。


   庫姆塔格砂漠は気候的に夏、暑くなり、どこでも熱い空気に包まれており、自然サンーナに入ったように汗まみれになります。しかし、この大自然の沙による療法が古代からウイグル族伝統医学の重要な部分と位置づけにして千年以上の歴史を持つとされます。治療方法が簡単なうえ、効き目が目立つことから世間でよく知られています。リューマチや腰足の痛み、関節炎、風寒病、免疫力の低下などに効いているということです。


   庫姆塔格砂漠の無尽蔵の沙という資源を有効に利用し、改めて砂の価値を認識してもらうために、?善県政府が2004年8月から毎年、庫姆塔格砂漠で「国際砂彫芸術祭」を開催することになっています。これにより従来の「トルファン葡萄節」にも新しい内容を加えることになりました。初期段階で陳列区域がおよそ150ム(1ム=666平方平方メートル)と企画された「国際砂彫芸術祭」は、夏、雨が少ないのを利用し、国際的先端技術を導入して年間に50~100件の砂彫作品を造る目標を立てています。これらの作品がサイズが様々であり、風格も異なるようにしています。それぞれ時代も違う文化やテーマの区域に区切り、例えば「シルクロード文化区域」、「民族風情区域」、「民間芸術区域」、「火焔山文化区域」などが数えられます。?善県の古い歴史や文化ばかりではなく、輝く現代の文明も最大限に宣伝しようとしています。出来れば5年間掛かりで庫姆塔格砂漠で中国だけでなく世界でも最も保存時間が長い、規模も最も大きい砂による彫刻の陳列館を造ろうと意気込んでいます。庫姆塔格砂漠は、そのうち世界砂彫芸術家たちが憧れる砂彫芸術の楽園になるのではないでしょうか。