延安の美食

延安は陝西の北部にありますが、食文化は南部に位置する西安と大きな差はありません。ここでも「羊肉泡鏌」など西安軽食が町の各地に存在します。羊腥湯、洋芋擦擦、甘泉豆腐、子長煎餅なども有名です。

  • 羊腥湯

    羊腥湯を食べたことがないと延安に行った意味がないと言われています。羊腥湯とは羊肉、羊の肝臓、胃袋などの内臓と各種調味料を一緒に煮込んだスープです。年間平均気温が9℃しかない延安では熱々の羊腥湯を食べて冬の寒さを凌ぎます。地元の人々に愛されている食べ物で、地元の農民の方がしゃべりながら羊腥湯を飲んでい...

  • 延安香菇面

    延安市内には延安香菇のお店があちこちにあります。麺の味はタレ次第で決まり、その多くはキノコ、卵、キュウリ、モヤシなど材料を醤油、塩など調味料を加えて炒めます。麺を良く煮たあとに先は作ったタレをうどんに注ぎます。

  • 洋芋擦擦

    洋芋擦擦は陝西北部において昔ながらの伝統的な食べ物の一つです。かつて食糧が乏しい時代に地元の人の主食となってきました。地元の延安人はこれを食べて大人になったといっても過言ではないでしょう。洋芋はジャガイモのことで、この料理を作るときは「擦子」という専用の道具でジャガイモを薄く切り、メリケン粉を入れ攪...

  • 甘泉豆腐

    甘泉豆腐は延安甘泉県の名物で、隋王朝の最後の皇帝・隋炀帝が甘泉県を視察した際、この地の水が非常に甘く美味しいと讃えたことから、「美水泉」と名づけられました。唐の時代にはこの地は甘泉県と正式に呼ばれるようになり、この地で作られる甘泉豆腐は上質で、「美水泉」の水を含んだ独特の味を生み出しています。

  • 子長煎餅

    子長煎餅は延安子長県の名物料理です。まず、原料のソバ粉に水を入れて、粥状になるまで攪拌していきます。次に油を入れた平鍋に注いで焼いていきます。そして食べる際に豚肉、鶏肉、豆腐、前菜などの具を包み、酢、味噌、ニラの花など調味料を入れて食します。大切なお客様を招待する時に欠かせない料理とされています。