広西省三江侗族(トン族)自治県2017年の節句(下)

2017年07月26日中国文化

7月、「侗戏の節句」

   「侗戏」とは国家文化遺産に認定されて、俳優たちが侗族の服装を着たり、侗族語でセリフを喋ったり、民族特有な楽器で伴奏したりしてとても楽しいショーの一種です。

8月、「油茶の節句」

   油茶は唐の時代から流行って来たものです。椿の油で茶の葉っぱともち米をとろ火でゆったりと炒めて、水を入れて沸かしてから飲みます。お米なども入っているので油茶を定番の朝食としてを現地の人が飲んでいます。

油茶を煮る

出来上がった美味しそうな油茶

9月、「蘆笙の節句」

   蘆笙という民族楽器は普通の笙とは違って、竹で作られたもので、高音と低音の物に分かれています。

   お祝いの時に村人が鼓楼という木造建築の前の広場に集まって、奇麗な服装を着ている女性は刺繍したハンカチと派手な傘を手にして、蘆笙のアクトに合わせて楽しく踊ります。

10月、「重陽南瓜(カボチャ)の節句」

   中国では旧暦の九月九日は敬老の日となっていて、その日にお年寄りのご健康とご幸福を祝います。侗族の人も例外ではなく、同じような習わしが伝わってきています。形のいい、赤いカボチャを選んでからお米と一緒に煮て、できたお粥が美味しいし飲みやすいし、とても栄養高いです。そのため、カボチャのお粥をお年寄りに差し上げるのは優しさと愛の気持ちを表わすことになって、敬老の日となったわけです。

11月、「侗族月也の節句」

   各村の若者たちは相談しに集まって、開催時間を決めて、各参加村を集めていきます。当日、若者は奇麗な服を着ておいて四方八方から集まりに来ます。村の空き地で各ゲームをしたり、歌や踊りをしたり百家宴の食事会もします。これは侗族の人達の社交手段の一つで、年に一度集まりする習慣があります。

12月、「侗年の節句」

   侗年は侗族にとって一年中最も大事な行事で、先祖を祈念して祭って、年末の収穫を祝う節句です。村によって節句の日も違いますが、皆は朝早く起きて、家族一番年長の人は先祖の写真の前にお供えものを並べたりお線香を上げたり、「侗族吉利詞(縁起がいい言葉)」を朗読したりして爆竹を鳴らします。

   楽しい侗年を送るために、おいしい御馳走を用意したり空き地で笙を吹いたり踊りをしたりします。

   牛同士の競争ゲームも行って、優勝者の主人に褒美を与えたりします。まさに一日を楽しく祝う年中行事です。


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作者:(李翔 「ふれあい中国」)

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