華厳寺

 華厳寺は、遼金代の仏教の一宗派、華厳宗の重要な寺院のひとつ。元代に焼失したが、明の宣徳年間(1426~1435年)に再建された。明代中期にあたる15世紀末に上華厳寺、下華厳寺の2つに分けられ、各々に山門が設けられて現在に至る。
 遼代に建てられた下華厳寺は薄伽教蔵殿を主殿とし、遼代の塑像が保存されている。高名な歴史家である郭沫若をはじめ、誰もが絶賛するのが脇侍菩薩像。安らぎを感じさせるその面立ちは東洋のビースナと呼ばれている。
 金代に建てられた上華厳寺は、長年にわたる改修工事が終了し、現在は一般公開されている。また、院内には大同からの出土品が歴史順に並んでいる博物館も併設されている。