明孝陵

  明孝陵は明朝建国の皇帝である朱元璋とその皇后馬氏の陵墓。1376年(明の洪武9年)から造営が始まり、30年の年月を費やして完成した。中国の皇帝陵の中でも最大規模を誇る大きさで、当時陵墓を囲っていた紅墻の長さは22.5キロにも及んだという。今日では世界遺産として登録されている。
  孝陵は鐘山南麓の独龍阜玩珠峰に位置し、今日では下馬坊・碑亭(俗称四方城)・神道・碑殿・享殿(孝陵殿)・方城・明楼・宝頂などが残されている。陵墓の入り口・下馬坊から方城までは2.62キロあり、中でも下馬坊から四方城(大明孝陵神功聖徳碑亭)に至る800メートルの神道両側に並ぶ石人・石獣は保存状態も良く、孝陵を代表する見所となっている。神道の前半部分は石獣像で、獅子・獬・駱駝・象・麒麟・馬が並び、後半部分は文官・武将の石人像が続いている。