山南(ロカ)地区観光

山南(ロカ)はチベット自治区の中央に位置し、チベット文明の発祥地とされています。また、山南地区の中心である沢当鎮は古代チベット人の発祥地とされるヤールン渓谷にあり、12の県を管轄しています。山南地区の総面積は8万km²、人口は約 33万人、その内チベット族は総人口の96%を占め、他には漢民族やメンバ族、ロッバ族など13の民族がいます。山南の北はラサ市、南はインド、ブータンとの国境に接しています。

山南は岡底斯山とニェンチェンタングラ(念青唐古拉)山脈の南、チベット(青蔵)高原の東南、ヤルツアンポ川の中下流、ヤールン川の河谷までの地域を指し、平均海抜は3700mあります。山南は温帯乾燥性気候に属しており、年間平均降水量は380mmで、6月から9月までが雨期となります。年間平均気温は8℃で、1月の平均気温は-1℃、7月の平均気温は16℃と、夏は短期で涼しく、冬は長期で風と寒さが厳しく、朝晩の温度差が激しい地区となっています。

山南はチベットの中でも歴史・文化の起源が古く、かつて2度のチベット統一の中心地となり、吐蕃王家はこの地で興り、輝かしいチベット文化を創造しました。南山には吐蕃王一世のために造られたチベット初の宮殿・ユムブラカン(雍布拉康)やチベット初の仏堂・タントゥク寺(仏堂昌珠寺)、チベット初の僧院・サムイェ寺(桑耶寺)、他にも松賛干布、赤松徳賛の陵墓がある歴代吐蕃王朝の墳墓蔵王墓があります。このような素晴らしい人文旧跡は悠久の時を雄大な自然と共存しており、チベット三大聖湖であるヤムドク・ユムツォ(羊卓雍湖)や拉木納木湖、哲古湖、普莫雍錯湖などの美しい自然景観が広がっています。